*「もり~ゆ 第2章」で始まった豊橋公園を紹介するシリーズ、こちらで再開します!
旧ブログでは、豊橋公園から少し足を伸ばした沖野と呼ばれる田んぼのある地域を取り上げていますが、今回もその沖野~河畔林と呼ばれるコースについて紹介します。
市役所13階から。三の丸会館辺りから、豊川沿いにおり、朝倉川にかかる橋向こうを渡った先に河畔林と呼ばれる場所があり、そこを目指すコースです。
特徴としては河畔林の林と、そこに至るまでの広大な草原ですね。
5月、河畔林に向かう途中の草原は、一面シロツメクサ、ムラサキツメクサの
花畑状態。共にヨーロッパ原産の外来植物で、明治の頃に日本に家畜の飼料用として持ち込まれ、野生化しました。
沢山あるのと、外来植物であること、そして多少の採取で絶滅してしまう心配は無い植物ですので、この場合は花冠や押し花などに、大いに摘んで利用して大丈夫!!
(在来の、かつ数が少ない植物は採らないようにしてくださいね。)
両者を小型にした様な、黄色い花が咲く、コメツブツメクサも見つかりますよ。
彼らから時代を遅れてやって来たのが、
ヨーロッパから北アフリカにかけてが原産と言われている、ヤセウツボ。
1937年に千葉県で確認されて以来、見られるようになりました。
シロツメクサなどのマメ科植物の根に自身の根を伸ばして寄生し、養分をもらって生きているようです。
このヤセウツボ、以前は豊橋創造短期大学近くの土手にあったものが、こちらまで広がってきたようです。今後どうなるかが注目されます。
特定外来種、オオキンケイギクがある場所もあり、外来種との関わり方について考えさせられる場所の一つであるとも言えます。
コースの途中には、ヤドリギを沢山付けた見事なエノキの大木があります。この樹の葉っぱは、ゴマダラチョウの幼虫の食草で、ある年の9月頃、産卵のためなのか、エノキの大木の周りを何頭かのゴマダラチョウが舞っている幻想的な光景に出会うことが出来ました!
惜しいことに、かつては何本かあった大木が切り倒されて、今残っているのは2本のみです・・・。生物多様性を望むなら、こうした部分にも無配慮であって欲しくないものです。通路側の枝はやむなく伐るのは致し方ないですが、倒れる危険性が無いなら伐らないで欲しいと思います。
さて、草原の魅力を感じるのは、何と言っても9月の秋頃!
産卵を控えて、充分に大人になったバッタ界の王者、トノサマバッタや、ショウリョウバッタ、クビキリギス、イボバッタなど、秋の草原は正にバッタパラダイス!!
虫好きな子ども達が夢中になること請け合いです!
このような草原が広大に広がる場所、しかも、ゲートボール場などに整備されていない野生状態に近い草原は、名古屋などの都心ではあまり見られないのではないでしょうか?
また、この頃は、秋の七草の一つ、クズの花が咲き始めます。ガガイモやツルマメ、ホシアサガオややはり特定外来種のアレチウリの花も見られます。
川辺には沢山のイシマキガイが生息もしています。
コース最終地点の河畔林(市役所13階からのズームアップ)。
近年竹が広がっていることが、森林環境面としての課題であるようです。