ショクダイオオコンニャク関連の続きを書いてみたくなったので。
画像は上2つとも京都府立植物園で。
こんなにデカイ花を咲かせて、どんな虫をポリネーターとして呼ぶのだろうという話ですが、
「植物の私生活」デーヴィッド・アッテンボロー著 山と渓谷社(1998年)
によれば、
花の頃の独得の臭気を放って呼び寄せるらしく、巨大な花序は広く臭いを伝える煙突のような役目らしいです。
花はそんなに多くは咲かず、それぞれ離れているらしいし、開花しても2日しか持たないという短命さ。
本書で花を取材した際に花粉を運んでいたのは小さなコハナバチだったそうです。
さて、この植物に近似の同じサトイモ科(分類上でどれくらい近いのかは分かりません;悪しからず;)であり、こちらでも良く見るスルガテンナンショウさん。
こちらは葉も花も同時に付けている。
花粉を運ぶのはキノコバエというこれまた小さなハエの仲間で、理不尽な役割も背負ってしまっているという・・・。
スルガテンナンショウには雄株と雌株があるのですが、雄株の仏炎苞の下には小さな穴があり、仏炎苞に入ってしまったキノコバエは花粉まみれになりながら脱出を必死に試み、ようやく下に空いた小さな穴から脱出。そして雌株の花に入り、花粉を雌しべに運んだはいいけれど、
雌株には脱出できる穴は空いていない(どうやらキノコバエは上に向かって逃げることが出来ないのかな?
そのあげく、雌株の花の中で絶命してしまうと言う悲しい最期を遂げてしまうのです。
雌株の花を覗いてみるとお亡くなりになってしまったキノコバエが見られます。運が良く生き残っていたら脱出の手助けをしたことになり、サルベージ成功に。
このことは初期観察会で教えて頂いた事だったのでした。
さて、
ウラシマソウ。滝頭公園。
近いお仲間で東三河には多いこのウラシマソウでも同じ事が起こっているのかな?
確かめたことがないです。
来春機会見付けて花の中を探ってみたいな。怪しいおばさん決定になりそうですが(苦笑)。
まだまだ知らない事は一杯あるね。
・・・・・と、思っていたらこんな発表が!!!
*尚、ショクダイオオコンニャクの実は鳥のサイチョウが、スルガテンナンショウの実はジョウビタキが食べに来るらしいです。
人が食べると口の中が大変なことになるこれらの実は鳥は平気らしいですね。