もり~ゆ 野巡りの日々、第3章

身近な場所を始め、自然のことなどを書いていきます。

昨日送った「市民からのメールボックス」への意見内容

豊橋公園での樹木管理のあり方について

本伐採の計画内容について
9月30日市議会ですがや竜議員の質問によって、市内公園樹木伐採計画があり、そのうち豊橋公園の樹木は75本伐採予定であることを知りました。10月4日に渡辺則子元市議と伐採予定の樹木を見て周り、その多くはソメイヨシノなどの老木などで確かに朽ちかけているものが多く認められた一方で、傍目にはそうは見られない樹木も幾本か見受けられています。伐採のための予算審議だったと思いますが、年度明けを待たずに12月28日までに危険木の伐採が始められました。

 点検方法の具体的な内容を教えて下さい
 渡辺則子元市議が市の公園緑地課に問い合わせた際、今回の伐採対象樹に対して、これまでの目視以外に根元調査をして危険木の判定を行ったとされています。現在進められている伐採跡の切り株を見れば、実際に真ん中が朽ちている様子も見られる樹があった一方で、稲荷跡の鳥居にあったイヌマキの大木の切り株にはその様子が見られなかったケースもありました。
 根元調査はどんな手法で行ったのでしょうか。他にも具体的な調査方法は何か教えてください。

 伐採についての詳細理由について。倒木の危険のみなのか。
 樹木が倒木の恐れのある場合、伐採はやむを得ないものと思いますが、幾本かはその恐れが無さそうに見えるケースも見受けられました。倒木以外の伐採目的はあるのでしょうか。本日(12月8日)市役所近く門前の対象木伐採作業を行っている人に尋ねたところ、複合的な理由があるとのことでした。内容を教えて頂きたいです。

伐採後の樹木管理の計画について、今後樹木数を維持するなど、環境維持のための計画はあるかどうか
   今回一番の課題は、豊橋公園の樹木の管理と維持についてです。
 年数を経て伐採する樹木が出てくることは今後もあるものと思う一方で、その後樹木を増やしたり、現在ある樹を維持する計画があることが求められているはずです。世界の流れが緑を増やし、その地域の生態系を存続・向上させるためのグリーンインフラに向かう中、豊橋公園は吉田城趾保存計画、そして多くの市民から懸念されている公園東側で計画中の多目的屋内施設(新アリーナ)が予定され、多くの樹木が伐採される恐れがあり、そのことに心を痛めている市民も多いです。
 豊橋公園の樹木管理計画、そしてネイチャースポットの一つと位置づけられている豊橋公園の環境維持に関して、豊橋市はどのような計画を考えているのか、お訊ねしたいと思います。温暖化防止や生態系保全の観点も取り入れた計画を望みます。
  かつて青木茂助役、後の市長と、森田欣尚氏が人命を守りつつ緑を育てる街路樹の育成で豊橋市は先進的な取り組みをしていることが幾人からのお話しや文献で知ることができました。また、2015年に豊橋公園内、豊橋美術館横にかつてあったエノキ大木に空洞が出来たとき、複数の樹木医の方の診断によって救済方法が無いか診断され、伐採が不可避と判断の元やむなく伐採するという、丁寧な樹木管理が行われていたことが記憶にまだ新しく残っています。過去の未来にも繋がる市の街路樹保全の方針を是非とも今後も受け継ぎ豊橋の豊かな樹木を守って頂ければと思います。

 

*回答頂いたのでこちらにも載せます。

 

平素は市政にご理解とご協力を賜り誠にありがとうございます。

本市では、これまでは空洞や枯れ枝、キノコなど目視による樹木診断を行い、危険な樹木は伐採を行っています。今年7月に無風な状態で、街路樹、公園樹の約8mの大木が倒木しましたが、幸い人的・物的な被害はありませんでした。調査の結果、樹木上部は比較的健全でしたが、根が部分的に無いことが倒木の原因でした。そこで、街路樹では老木化しているケヤキが多くある路線の555本と公園樹は老木が多く利用者が多い豊橋公園、高師緑地、向山緑地、岩田運動公園3189本の根株異常を発見するための緊急点検を実施し、その結果、根株に異常があり、倒木の可能性があるものが多数存在することが判明しました。多くの市民が利用する公園や街路にある樹木であり、緊急性が高かったため、9月議会で補正予算を計
 上し、10月から伐採を開始しています。

次に具体的な点検方法についてです。(公園)
対象樹木は公園の外周および園路から5mの範囲内にある樹木です。点検は、根株を木槌でたたいて内部から空洞音がしないかということ、地際から根株に向かって4方向から鋼棒を貫入するという方法で実施しました。この2点は樹木医の簡易診断でも使われている一般的な診断方法です。このほかには木の枝にロープをつけて揺れを見るという方法もありますが、豊橋公園のような大きな樹木では有効ではありません。また、音波などによる診断は、高額であり、1日でできる本数も限られているため、今回のように数多くの樹木の根株調査には適しておりません。(実施する前に他都市に確認しましたが、実施している都市は確認できませんでした。)
点検方法の質問にあったイヌマキについてお知らせします。
基本的に、根株には何トンもある樹木自身の重さがかかるため、異常はそのままにしておけません。根株の異常な樹木を伐採したところ、切り株に腐朽した跡が見られるものが多いですが、腐朽ではないものの、根と地面との間に空洞ができ、浮き上がっていたものも含まれ、それらは根による支持力が低下していると判断しております。ご指摘のイヌマキは、結果切り株に腐朽跡はありませんでしたが、根が浮いてしまっており、大木の重さに根が耐えきれなくなり倒木の可能性が高いと判断し伐採したものです。


次に伐採理由についてです。
伐採の理由は、「樹木が倒木し市民の身体や財産に被害を及ぼすことを回避するため」ということのみで、ほかに理由はありません。

豊橋公園は自然林も多く残されており、市街地の重要な緑の拠点で、多くの生き物にとってなくてはならないものであります。一方、古くからの樹木の中には老木となり、腐朽などの障害が見られるものも多くあります。
樹木管理計画書はありませんが、これまでと同様に今後も樹木を保全していきます。公園内の樹木の量は、人により多すぎるとか少なすぎるとかいう判断が違いますが、緑の機能を発揮できるように、全体のバランスを考え必要に応じて補植するなど、将来においても豊橋公園が多くの生き物を育む環境であり続けることができるよう管理を行っていきたいと考えています。