*追記しました
さて、
豊橋市民の中で、アリーナ作ったら何か良いことがあるんじゃないかとか、
別に作ったって良いじゃん、綺麗になってお洒落になっていいんじゃないの、
あんな木ばっかりいらないじゃん、、と思っている方も見えるかも知れません。多分、見えるでしょう・・・・・。
ではいざ、実際にできてしまったとして、実際はどうなってしまうのでしょう?
お洒落?(にみえる)を取るのか、実利を取るのか、この実利は一部の人では無くて豊橋老若男女市民全てにとって、という意味でです。
現在の豊橋公園と、アリーナ計画後の豊橋公園、果たしてどちらが、
「市民に優しい」姿になるのでしょうか?
使い勝手
豊橋公園の東側の運動施設(テニスコート軟式・硬式、豊橋球場、陸上競技場、武道館)は民間による指定管理運営になり、連絡先は総合運動場管理事務所になります。
連絡先や各施設使用料などは、市の下記サイトで見ることができます。
これまで部活の大会や子ども達の野球の試合、駅伝大会などで使われてきている事と思います。
これがアリーナが建てられ、周辺施設が計画通りに整備されて民間企業が運営を握ったらどうなるのか?
アリーナ運営が始まった後、アリーナは民間企業の運営色が強力なBTコンセッション方式になります。
周辺の運動施設はこれまでの指定管理運営になるそうですが、企業がこれまでと同じかどうかは不明とのこと。
多目的屋内施設=アリーナ運営が民間企業に委ねられることでの最大の懸念材料は、利益追求のため、使用料が高くなることや、イベントやコンサート、プロスポーツ開催優先とされ、市民が使える機会が殆ど無くなると言うことです。
一方、その他の施設(テニスコートや陸上競技場など)は使用料の大幅な増大はないものの、では、アリーナ同様、これまでも市民利用として公平にできるかどうか、はこちらも今一つ不透明な状態です。
市は契約した業者に対して、利用の規制などを盛り込む要求水準書を作成しているようで、アリーナには作成しているけれど、周辺施設には無い模様です・・・・・。
駐車場も有料になるとのことで、子ども広場も一部有料、
そして陸上競技場やテニスコートもイベントなどで民間企業に使用されてしまい予約が取りにくい状況に決してならない、、とは言えなさそうです。
また制限が不透明なため、イベントによる騒音や、場所の貸し切りが続くなど。
6月9日の中間報告案試技会審議の時にはこのことを長坂議員が懸念していました。
*子ども達が遊ぶための児童遊園に変わる面積は狭くなるとの事です!!しかも一部有料で。優しくない!!
追記!!駐車場は使いにくくなる!!
8月31日の豊橋市議会総務委員会で分かった事です。
駐車場は有料化に。そしてアリーナ興業期間中は一般利用者は有料でも駐車場は使えなくなるとのことです!!但しVIP関係者は使える可能性になりそうとのこと・・・。
豊橋公園でのアリーナ計画は、市民はじきの計画であることがより明確になりました。
今夏も問題になった真夏の猛暑時はどうなるのか?
ここ数年間、豊橋も真夏の猛暑が厳しくなってきているのを感じます。
7~8月のみならず、6月から、9月も、そして10月の上旬も半袖が当たり前の日々です。
今年は連日の熱中症警戒アラートが続いていて、「危険な暑さ」が指摘されるようになりました。
計画によって今ある樹木=樹冠を伸ばして木陰を作っている木々が工事などに伴い伐採されてしまうと、辺りは一気に日が差す場所に変わります。
植樹でカバーと言うのでしょうが、植えたばかりの若木が元の樹木と同じ機能を果たすまで生長するのには時間画がかかります。
木陰とそうで無い場所の気温差は、2~3度ほど違ってきます。これは結構大きな差です。
建物内で運動する際にはエアコンをかけるのでしょうが、外の移動でアスファルトやコンクリートの照り返しの中歩く過酷さが想定されますし、屋外のスポーツも厳しいものになるでしょう。
駅前のベストリアンデッキのようなミストを設置するからいい、と思われるかも知れませんが、実際の所効果の程はそれほど無いというのが実感です。
ヒートアイランド防止の樹木が果たす役割についてはまた書きますね。
アリーナ場建後、その場所から熱中症で搬送される人が増えたと言うことにならなければ良いのですが。
豊橋は意外と冬も辛い、その時期はどうなるのか?
飛騨市神岡町の親戚に豊橋のことを話すと、「雪が無いから暖かくて良いだろうねぇ~。」と言う反応が返ってきます。確かに雪は滅多に降らないか、降ってもまず積もることがそうそうない地域です。
しかし、冬は辛いです・・・。
豊橋の冬は、「からっかぜ」が吹きます。これが体感温度を奪う感じでなかなかに辛いです。
公園の樹木はそうしたからっかぜも受け止めて防いでくれる役割を果たすのです。
アリーナ建設後、冬場はふきっさらしになってしまいそうです・・・。
当然ながら、経済面は???
年間5900万円の赤字になることが判明しても尚作ろうとしているアリーナ計画は、野球場移転に伴い建設費が倍になって220億円かかることに。更に移転先が特定避難困難区域であることが判明し、かさ上げのために土砂を盛るなどすることで更に費用が膨らみそうです。
アリーナを使用することを期待されているネオフェニックスのB1リーグ昇格の危うさや、5000人規模設定ではコンサート誘致もままならない可能性などがあり、結果税金でこれらを穴埋めすることになる→→→、それを担うのは次世代の若い人たちになるのですよ。
昔からのただただ開発すれば、という古い頭の一部の為政者の尻拭いを将来の世代がすることで生活の質も下がることになりそう。
無関心で「別にいいんじゃない」と言っている場合では無さそうなんですけどね。
勿論、環境に優しいはずが無い。
工事を行うのに当たっては、どうしても工事車両などを通すこともあって樹木伐採は起こってしまいます。植樹は、充分に生長していない樹になると思われ、充分な樹冠が発達するのには時間がかかり、ヒートアイランド効果の見込みは少なさそうです。
全体面でも残された樹木林の乾燥化を招きます。
そして、豊橋公園に生息する鳥類や虫類などには影響があるでしょう。
豊橋公園は、平地の、市街地の中の公園にありながら、葦毛湿原や周辺の里山にも暮らす森林生の鳥類が生息、または越冬する様子が確認されています。
樹木の面積が失うことの影響もさることながら、商業施設ができてイベント開催などが起こり、人の行き来が盛んになることでもう一つの影響が起こりえます。
名古屋東山動植物園ではカラスが増えました・・・。
それが、人の出すゴミや食べかすを食べに来る、都市化にも適応できる鳥類の勢力拡大です。
実際名古屋市の東山動植物園や平和公園ではカラスが増えてエナガが雛が狙われるなどして減ってしまったそうです。
こうした都市化にも強い鳥との勢力争いに、森林に住む鳥たちが押されてしまい、減ってしまう恐れは十二分にあり得ます。
民間企業が権利を取得したら、カフェやその他の商業施設を敷地内に作ったりすれば、さらなる影響が出てしまうでしょう。
植物の構成でも、在来種が比較的多い豊橋公園で、造成地などができることでそこを契機に造成地に適した外来植物が侵出し、在来種との比率が逆転してしまう可能性も否定はできないでしょう。
豊橋公園は、豊橋市の環境基本計画で設定された、「とよはしネイチャースポット」に位置づけられているのですが、あまりの政策矛盾を感じずにはいられません。
私の説明よりもより分かりやすく説明しているこちらもご覧下さい。