もり~ゆ 野巡りの日々、第3章

身近な場所を始め、自然のことなどを書いていきます。

オーガニックのこと、農薬のこと、何を見ていくべきなのだろうか。

元カフェスロー店長さんであり、有機の良さも認識している立場である間宮俊賢さんの最近の連載記事です。

 

豊橋でも学校給食の無償化を求める声と共に、給食の有機食材導入を求める声もメインでは無いながらも上がってきてはいます。

ただ、私は賛成では無いです。大きく反対でも無いですが。

理由として、昨今の物価高があり、無償化は厳しいのでは無いかと言うこと、困窮した家庭にはそれを補助できる別制度が合った方が良いのでは、ということがあります。

また、給食の完全有機化は不可能で、見合うだけの供給が無いことは、以前傍聴した市議会でも市役所側が答弁していたのを聞いてもいます。

 

有機農業を推進する側にいて、しかしこの取組に関して憂慮する見方をしている間宮さんの論説がまとめとして出されています。参照しているリンクも是非どうぞ。

agrifact.jp

agrifact.jp

憂慮材料の一つに、有機、またはオーガニックの食材が、アレルギーや発達障害を改善するという言説があります。

しかし科学的にこうした説が認められたわけでは無い様です。

豊橋で、こうした言説が、オーガニックを勧める側に主流になっているわけでは今の所無さそうですが、こうした言説を発信する人の記事をシェアして賛美したりしているのを読んで怒りが湧くのを覚えたこともあります。

発達障害に関わる情報には、オーガニックにかかわらず、根拠の無い、こうすれば治ると言うような言説が度々出ることがあり、専門家や関連団体から憂慮する声やメッセージが出されることがあります。関連本で「読んではいけない」というものもあります。

ホメオパシー(私はこれには賛同していません)を勧めて講演している人のSNSで、発達障害関連の書籍を集めた記事がありましたが、正しい情報の本の周りを囲むように、食事と結びつく本(大旨疑問符が付くのでは)が多数あるのを見てぞっとした思いをしました。

オーガニックに関連した言説も、そろそろ専門サイドから懸念としての声が上がって欲しいと思うのですが。

 

オーガニックや有機を支持するのはやはり自然派、と呼ばれる方々が多いです。

私もオーガニックはどことなく体に優しくて健康的な食材かな~、とは思っていましたが、上記のような言説は流石に信じがたいと感じています。

また、良く自然派のかたの中で懸念される農薬についての誤った見方があるとも間宮さんが記事を寄せているアグリファクトというサイトで幾つか検証がされているようです。なかなか隅まで読めないでいますが。

 

note.com

こちらのフォーラムのチラシ、会員になっているあるところの会報発送時にも入っていました。

衛生上の問題は、有機にだって勿論あるのであるし、有機食材は農薬に頼らずに作る分、収穫量には限りが出るし、コストがかかるので、給食の無償化とは相容れないのだと思うのですよね。

虫が入る、というのも避けられ無さそうです。

実際、以前、あるオーガニック食のカフェで販売していた有機カボチャを買って、ある日包丁入れたら、中からカボチェに着く蠅の小さな幼虫が一杯入っていて(苦笑)、中身が殆ど食べられてしまっていました!残念だった~。

 

過度に実際以上のオーガニック信仰をすることや、むやみな慣行農業への批判は、コロナ禍の中での公衆衛生予防としてのマスクをさながら思想統制の象徴のように見なして外すことを推奨したり、感染拡大の中のリスクを上げてしまうような動きや、明らかに誤った医療への見方を強調するなどの見方とも似たものがあり、近年そうした動きには私も疑問を持っています。

自然=科学性への否定、ではないはずなのに。

 

オーガニックが悪い、というのでは勿論無いです。

 

私がオーガニックの価値や農薬への危惧をするというのは、やはり自然の生きものとの共存の一つの道であることや、生きものへの影響がどれくらいあるのか、ということだったし、今でもそうありたいと思います。

 

間宮さんも数々の文中で、オーガニックについて勧めるなら地道なモニタリングや取組をするべきと書いてあります。

 

一方で、ゲノム編集の食材を無批判で受け容れられるか、と言うとそれは出来かねるかなぁ、というのも。

ネオニコチノイドもトンボ類など虫にとっては明らかに影響を及ぼしているらしいと昆虫学会で言われている様です。ネオニコの中のフィプロニルが危険性が高いと言われることが多いですね。

間宮さんの参考リンク生地の中にもその点には触れられていますし。

(生きものへの影響予測や検証が不十分なまま来てしまっている、とあります。)

 

人以外の生きものとの関わりの中で寄り影響が少ない在り方を有機であっても無くても模索していく農の在り方を見ていくこと、非科学な思想で突き進む在り方を改めて科学的検証を見ながら進めていく在り方であって欲しいと思っています。