もり~ゆ 野巡りの日々、第3章

身近な場所を始め、自然のことなどを書いていきます。

旧旧ブログ記事、再掲載

2006年1月9日に2つ前の旧ブログに書いた、手持ちのドングリ本3冊についての所感です。

本当はリンクにしたい所ですが、プロバイダさんが来年1月いっぱいで閉じる予定で、お引っ越し作業をしなければならない;;

過去の色んなことを書いてあって、ここはここで振り返ると色々気付くこともあるので残しておきたい。そろそろお引っ越し作業せねば;

タイトル「ドングリの本」

********

シイの実の話しが出たついでで。
先週、T市駅前近くの書店で、こども用百科事典買いにいった先で、ドングリの本を見つけたので買いました。これでドングリ本は3冊に。そこでそれぞれの題名・著者名紹介と共に内容を。

「どんぐりノート~ひろってうれしい 知ってたのしい」いわさ ゆうこ・大滝玲子作 文化出版局

「どんぐりの図鑑」北川尚史監修・伊藤ふくお著 トンボ出版

「日本どんぐり大図鑑」徳永桂子著・北岡明彦監修・解説  偕成社


***以下、内容について、思ったことなど******

「どんぐりノート」
前に一緒に書店を回っていた主人が掘り出した本。この本は、個人通信などで何度も紹介したくらい、ウリカエデのひいきにしている本です。というのも形態以上に中身はボリュームが詰まっていて、わかりやすく、面白いからなのです。自然観察指導員の方でも、この本を活用している人が見えるそうですよ。どんぐりと人との生活の歴史、動物たちとの関わり、名前のいわれ、用語の解説など多岐にわたって記載されています。可愛いイラストの吹き出しは、決してあなどってはいけない大切なメッセージを含んでいます。どんぐりの実の検索もわかりやすい!!1年で稔る、2年で稔る区別も落葉、常緑別も見てわかります。どんぐりの食べ方、遊び方も載っていますから重宝しそうです。
この絵本は、松ぼっくり、草花などのバージョンもあり、いづれも分かりやすくかつ詳しく知ることができますので、激しくお勧めです!

「どんぐりの図鑑」
豊橋市自然史博物館の学芸員さんもお勧めしていた本です。「どんぐりノート」はイラストと写真の本ですが、こちらはほぼオール写真の図鑑。どんぐりの実、花、葉のみならず、幹、発芽、成熟前の実、冬芽、各種どんぐりの頭、へそ、殻斗比較写真まで!徹底した取材が行われているので調べるのには役に立ちそうです。中国の海南島のどんぐり、ジャワ島のどんぐりの写真が面白いですねえ。イガの無い栗みたいな形です。種名は不明なんだそう・・・。

「日本どんぐり大図鑑」
徳永桂子さんの、日本産どんぐりの詳細な絵と北岡明彦さんの解説から成る大図鑑。
徳永さんの絵が細かなところまで描写されています。樹形全体図は素晴らしいですね。葉とどんぐりはほぼ実物大で印刷されているとのこと。ただ、本の表紙にあるように、カラーの図版の方は検索に果たして便利なのかな?という気がしてしまいます・・・。
解説を担当された方、実は私が昔に非常にお世話になったことのある方です。解説に出てくる絵に懐かしさを覚えました。(解説頁のモノクロ絵は解説者の絵、おそらく両見返しの検索図もそうでしょう。)解説内容はこの方の歩まれた研究内容が反映されているように思います。ちょっとブナ林寄り・・・かな?
外国産のどんぐりも紹介。こちらは主にアメリカ・ヨーロッパのものが多いでしょうか。見返しの検索図は見やすいと思いますよ。この本を先週書店で見つけ、買ってみようと思った次第です。

え~とここでは、個人の主観で本について書いていますので、適切でないところもあるかもしれません。その旨どうかお許し下さい。
個人的には、どんぐりってどんなのがあるのだろう?どんぐりって何?という、全くの初心者、もしくは親子のためにお勧めするのであれば、「どんぐりノート」「どんぐり図鑑」になると思います。絵や図としての親しみやすさ、見やすさがあると思います。
どんぐりについて更に博識を深めたい、知識欲を高めたい方に対して「日本どんぐり大図鑑」は適しているのかな、と思われるのですが、いかがでしょうか?徳永さんの絵は、質の高いボタニカルアートの絵そのものですね。調べるためというよりは、うっとりと眺めるための絵のような気がします(^^)。
この方の絵の良さは、そこにあるのではないかと・・・。

3者3様の本の違いや特徴を味わうのもまた楽しいことかも。時間があれば・・・・ね・・・。
これを読破したら私もどんぐり博士になれる・・・・・・だろうか???
(*また3者詳しく読破すれば、もう少し違った見方になるかもしれません。その頃には通信にも紹介しますね!大図鑑のほうは使いこなし方を覚える必要ありなのかな・・・。)


*余談その1
これらの本とそのほかの本で気付いたことですが、アベマキの葉柄は長さについてかなり個体差があるような気がしています。そうだ、蔵王山のヤツ(アベマキの落ち葉)何でとってこなかったんだよ;;
絵によっては葉柄が短いのもありますが、海上の森のモノは長かったですね。
これも新たな私の課題になるかな?よし!アベマキの葉っぱを集めてみようっと。

*余談その2
シイの実、炒ってみたら、大好評♪息子ははまって食べていましたとさ。いつかどんぐりとうふ作りに挑戦するのだ!>私の野望

*この野望は3回ほど達成させています。

 

*しばらくして、2007年5月21日に書いた記事。

*******

以前に記事に書いた3冊のどんぐりの本について、きちんと読み比べしたので新たに紹介します・・・これは今日送付した通信にも載っていますから、届く予定の方はそちらをどうぞ。
ではっ。

<span style=color:#00c>どんぐりノート~ひろってうれしい 知ってたのしい
                         いわさ ゆうこ・大滝玲子作 文化出版局
どんぐりの図鑑 北川尚史監修 伊藤ふくお著 トンボ出版
日本どんぐり大図鑑 徳永桂子著 北岡明彦監修・解説  偕成社
</span>
*まず、それぞれの本の紹介から~

<span style=color:#00c>「どんぐりノート」</span>
この本は、この通信で3度目の紹介となります。それは形態以上に中身はボリュームが詰まっていて、わかりやすく、面白いからです。どんぐりと人との生活の歴史、動物たちとの関わり、名前のいわれ、用語の解説など多岐にわたって記載。可愛いイラストの吹き出しは、決してあなどってはいけない大切なメッセージを含んでいます。どんぐりの食べ方、遊び方も載っていますから重宝しそうです。

<span style=color:#00c>「どんぐりの図鑑」</span>
こちらはほぼオール写真の図鑑。どんぐりの実、花、葉のみならず、幹、発芽、成熟前の実、冬芽、各種どんぐりの頭、へそ、殻斗比較写真まで載っています。中国の海南島のどんぐり、ジャワ島のどんぐりの写真が面白いですね。イガの無い栗みたいな形です。

<span style=color:#00c>「日本どんぐり大図鑑」</span>
 日本産どんぐりの詳細な絵から成る大図鑑。後半に日本のどんぐりについての解説付きです。外国産のどんぐりも紹介。こちらはアメリカ・ヨーロッパのものが紹介されています。見返しの検索図で、調べたいどんぐりが何かを検討を付けて、それから図版でじっくり見るという使い方となっています。絵は全体の樹形、花、冬芽、どんぐりからの芽だしなどが種毎に描かれています。じっくり眺めたいですね。

  3冊読み比べてみて、この中の著者の一人が述べていたように、いかにどんぐりの仲間とは奥深い植物であるかが良く解りました。それぞれ1冊のみでは全てを語りきれない所がありますね。例えば同じ「どんぐりを食べる」という内容でもそれぞれに切り口が違っており、3冊3様の面白さを感じました。
 まず、どんぐりってどんな実で、どんな樹だろう?と初めてその世界に踏み込む人(子ども)には最初に挙げた「どんぐりノート」をお薦めしたいと思います。次により詳しくどんぐりの種類を調べたい方には「どんぐりの図鑑」もしくは「日本どんぐり大図鑑」をお薦めします。
 著者や解説者の出身地、フィールドワークとしている分野によって地域的な特徴が出ていることもあります。(奈良や紀伊半島中部地方などの地域取材、もしくは解説がブナ林寄り=ブナもどんぐりの仲間とされているため、等々)
  今はコナラやアベマキの花が終わり、シイやカシの花が咲き出す季節となってきているでしょうか。葉でも調べられますので1年中どの本も役に立つことと思います。