もり~ゆ 野巡りの日々、第3章

身近な場所を始め、自然のことなどを書いていきます。

多目的屋内施設(所謂アリーナ)を考えるワークショップに参加。

ひょんなことから、表題の市の担当部署主催によるワークショップに参加することになってしまいました(汗;)

その内容について、東愛知新聞でこのように取り上げられています。

かなりはしょった感ありですが限られた紙面というのもあるのでしょうね・・・。

 

www.higashiaichi.co.jp

では、実際にはどうだったのか、こちらでも報告します(ブログで書いて良いと市のかたに訪ねて返答頂いています)。

発端

先々月・先月から、この多目的屋内施設(所謂アリーナ)計画に関して心配・または反対と感じている方々に会う機会が持てました。3回ほど集まる機会があって、色々話を聞いたり話したりする事が出来ています。

その中のお一人から突如電話を頂き、その日が申込み締め切りなんだけど!ということで今件のワークショップを知り、とっさに市の担当部署に電話、メールで申込みをしたのでした、、、が、自分が出ても良かったのかとしばらくしてからちょっと悩みました(苦笑;)

実際には、こうした場に出てみることで、この問題の関心度の実際や、どんな気持ちの人が参加者の中には見えるのかなど、分かる事が多かったので良かったです。

(自分のこの問題に関しての関わり方の模索については後で改めて書きますが、やはり自身で納得して関わりたいので言われるがまま、というのは避けるようにしたいです。)

参加者は学生の方やかつてインフラ整備に関わったという方も見えれば、アリーナ建設に心配や不安を覚えている方の参加も見られました。ただ、定員21名の所2人足りない19人参加で、当初の応募要項で人数多いと抽選、ということだったのですが、そこまでには至らなかったのは、関心が市民の中で今ひとつだからだったのでしょうか?

第1回目「とよはしについて語ろう」

まず、今回のワークショップのファシリテーターである愛知学院大学の准教授、内藤さんという方の話から始まりました。

そこで登場した言葉が「スポーツウォッシング」。この意味は「グリーンウォッシング」と似たような感じでにスポーツに関する諸々のことをして全てが解決できた、とアピールするけどけど実際にはそうなっていないことということらしいです。ただアリーナを作ることが目的なのでなく、どのように豊橋の街作りとして求められる中で作っていくのかが大切だ、と言う話となりました・・・・・。

(なんだけどさ、、アリーナの諸々の不透明さは後に改めて記事にしますよ~。)

そこで今回はその豊橋について皆で語る作業で、チームを5つに分けて、豊橋の良いところ、そして課題となっているところ、解決策を付箋の色別に書いて貼っていくという作業をしました。良いところが赤、課題が青、解決が黄色、です。

他人の意見に反論しないというのもルール。これ、以前参加した生物多様性ワークショップでも同じ手法でしたね・・・。

因みに私はチーム2番でした。

 

さて、それぞれのグループの発表内容は以下の通り。可能な範囲内で記事にも書き出してみましたよ。

チーム1番。

良いところ「街並み」では吉田城、豊橋公会堂、市電のある風景、旧東海道宿場町があり、「交通」で、交通網が整っている、「にぎわい」では駅周辺がにぎわっている、カレーうどん「環境」でした。

課題としては、「町の魅力が無い」で百貨店が無くなった(最近あった唯一のほの国百貨店も閉店してしまいました)が、「遊ぶところが無い」でトキワ通り付近がさびれているとありました。

解決としては、「豊橋公園を守る」、「今の自然を保ちたい」、「町中で一日遊べるようになりたい」、「町で買い物がしたい」「美味しいお店が増えて欲しい」がありました。

チーム2番

良いところでは、「市電」で、市電と豊橋駅に鉄道が集中していること、「歴史・文化・自然」では、手筒花火、鬼祭り、吉田神社、吉田城、武道場、三の丸会館、歴史・文化・自然のある今の豊橋公園の姿、街路樹、豊川、と数多く挙げられ、「店舗」で飲食店が多い、新しく魅力的なお店が増えた、が、「駅前の施設」ではまちなか図書館、まちなか広場、水上ビル、南口駅前広場があり、「イベント」ではホコ天、クリスマスマーケットが挙げられました。

課題としては、「自然」でムクドリが(まちなかの一所にムクドリが塒で集中する場所があって分や騒音の苦情があるのです(受け入れるしか無い、と去年氏の環境イベントでIさんがコメントした件ですね)。「商業」では服とかを買いに行けない、観光スポットに乏しい、商業施設が少ない、商業の活気が少ない、空き店舗が、「街らしさの課題」として、建物やイベントに頼りがちな所、一過性の計画しか出ない、豊橋らしさの魅力に気付かない、治安が悪い、用が無いと行けない、があり、「交通」では駐車場少ない、一部歩きにくい、バスの利便性の悪さがありました。

解決として、「文化を大切にする街」「日常的なにぎわいを」「用が無くてもふらっと行きたくなる(場所に)」「自然と共生できる都市SDGsのあるべき姿」「鬼祭りには鬼だけでは無く天狗にも注目を!」「公共空間の活用」「拠点の整備」「ハード・ソフトの両輪によるまちづくり」「魅力的な店舗の集積」「世代問わず行ける商業施設」「情緒豊かな街」「自転車でも回遊できる街」「歩きやすいまちなか」がありました。

 

 

チーム3番。

良いところとしては、「場所・景観」では吉田城、豊川が綺麗、美術館がある、市電がある風景、水上ビルが、「サービス・アクセス」では新幹線、名鉄がある、道路が混雑しない、好きな店があまり混まない、まちなかで利便性が良い、があり、「文化・その他」で高木・並木が残る、がありました。

課題としては、「施設に駐車場が無い」で、駅~バスが乗りづらい、車以外の選択肢が少ない、小さな子ども向け公園は駐車場が無い、歩道ガタガタ、とあり、「魅力的な場所が無い」では駅前に魅力が無い、デパートが無い、ゴルフ場が無い、美術館がしょぼい、若い人が少ない、まちの良いところのイメージが湧かない!が、「計画的で無い」には城が整備されていない、がありました。

解決として、魅力ある街のかたちを自分たちで、自然を残した街作り、今ある大切なもの大事にしたい、多世代間の交流が盛んな街、公共交通をもっと使いたい、何を優先するのかをはっきりさせたい、がありました。

 

チーム4番。

良いところ「文化・自然LOVE」では、鬼祭り、牛川の渡し、豊橋公園の自然、豊川の景観、が、「施設」ではemキャンパス、市電が挙げられています。

課題「若者に心地よくない」「魅力dawn」では、飲み屋ばかり、駐車場ばかり、昔からの名店なくなる、が、「駅裏」で駅西の寂れ方、「子どもの遊び場」で火を焚く場がない、「高齢化」では住民が少なくなった。

解決として「今ある自然大切に」「歩きたくなる街」「夜も安心して歩ける街」「バリアフリー」「子ども中心」がありました。

チーム5番。

良いところ「ハコモノ」プラット(駅前の劇場のこと)の小規模さが良い、まちなか図書館ができた!水上ビルがんばっている!で、「人がいい」「まちなかから近くにある自然スポット」として、緑がいっぱい、豊川沿いの緑ある場所、子ども達も野山のように遊べる豊橋公園の草木、があり、「市民の足&風情」では路面電車と市内各所で開かれる朝市のことが、「市外・県外・大都市とのアクセス」では新幹線が止まる、JRと私鉄が一つの駅にある、がありました。

課題は、「活気の無さ」で、空き家が多い、若者が楽しめる施設が少ない、シャッター街が多い、中心的シンボルがない

があり、「生活のしにくさ」で徒歩で行けるスーパーがまちなかにあまりない、老舗がどんどんなくなり居酒屋ばかりが出来ている、530発祥と言いながら、広小路のゴミが多い、がありました。

解決では、「ハコモノばかりいらないよ」「自然を守る」「住みやすさを守る」「公共交通の利便性UP」「デパートを増やしたい」「気軽に生活用品を買える商店がもっと欲しい」がありました。

 

大旨の共通した内容は・・・。

5チーム中、4つが良いところに「環境」特に豊橋公園の環境について挙げていることが分かりました。鬼祭りのことや開催地の神社のこと、そして市電、施設では最近建てられたまちなか図書館は好評でした。豊橋駅に交通が集中していることも利点に挙げられています。

反して、課題として、まちなかなどでは(まちなか以外はもっとなんだけど)車以外の選択肢が乏しく、バスも不便なこと、若者が集まれるような場所が無いことや、飲み屋ばかりが多い、治安が一部悪かったりすることが挙げられていました。解決策もそれぞれ挙げられています。

終了前に、今回のような話し合いの記録などは私達にも後日見ることができるのか、といったことや話し合ったことは計画に活かされるのか、折角ならワークショップは豊橋公園で行ってみてはいかがか、といった意見も参加者の中から出されたことも書いておきます。

 

ここからは、個人の感想です。

3回のワークショップの中で、課題とされた数々が無理無理アリーナ建設の方向に持って行かれてしまうのでは無いかとは、気になっています。

今回のワークショップで率直に思ったことは、豊橋を良くしていくこと、活気ある街にしていくこと、しかも自然を残しながらとなればなおのこと、

解決方法は、アリーナ(多目的屋内施設)建設で無くても良いし十分可能だと思うし、むしろアリーナ建てたことで却って悪くなることも出てくるのじゃ無いか、ということです。

参加者のお一人が「豊橋でこれまで新しい建物としてココニコが建てられたときも経済向上のためと言い、PLAT(駅前の劇場)の建設の時もそう言ってきたけれど実感が湧かず、そしてまた屋内多目的施設(アリーナ)でそのように言っている、」というような事をおっしゃっているのを聞きました。

アリーナでコンサートやカフェ、もしかしたら店舗もある程度入る?として、従来の既存のまちなかの店舗が逆に寂れる一方になる可能性もでてきますしね。そして豊橋公園の自然環境は良くなるよりも間違いなく低下になってしまいます。

町中の本当の活性化の道筋は、水上ビルでのイベントなど既に他で行っているようなことを続けていくこと、今ある施設や今の豊橋公園の機能を活かした発信とネットワークなど違う視点での考え方が必要なように思います。

あと2回の内容が気になる所です。

次回は9月11日です。