もり~ゆ 野巡りの日々、第3章

身近な場所を始め、自然のことなどを書いていきます。

自然環境保全にとっては、再び受難の時代なのか

私が子どもの頃~若かった頃、所謂日本は高度成長時代と呼ばれていて、インフラ整備は当たり前、あっちこっちで都市並な開発計画に多くの人が憧れすら持っていて、開発反対の動きに対しては「自然か、人のどっちだ?」といった決まり言葉で揶揄される頃でした。

しかしこうした公共事業に対して自然保護などでの動きに世論も付いてきて、一時期は上手くいかなかったケースもありつつも、開発事業の断念も起こり、環境保護という事が定着して来たことも実感したのでした。

環境を損ねない暮らし方に対しても意識が向くようになってきました。これは今もあって、しかし中身は精査しないとよろしくない者もあったりしますが。

 

しかし、現在、その定着したはずの環境保全、が各所で脅かされてしまうような自体が起こるようにもなってきました。

身近な例も見ながらどんなことがあるのか書いてみようと思います。

 

保全されているはずの自然公園法を蔑ろにした伐採等の計画

身近な場所では、田原市蔵王山国定公園特別地区第3種)での駐車場回りの伐採でしょうか。低木層維持という名目ですが、実際は見通しをよくするための伐採。

そして、近年の風力発電やメガソーラーなどのために、法律で自然が守られている場所でいるはずの日本各地の公園地などの自然林が伐採される計画が持ち上がっているようです。

・本来の税活用をゆがめた形で雑木林を伐採した上でのその地に無い植樹計画

全国の悪例では植樹祭でしょうね。本来ははげ山や更地に植樹して緑を戻す意味があったと思いますが、そのような場所が無くなってきたことからか、わざわざ元ある森林の木を伐採した上に植樹するというケースです。

豊橋では、岩屋緑地公園駐車場の雑木林が、あいち緑税の森づくり税を使って伐採!そして本来その場所には無いサクラの植樹を一斉に行ってしまいました。

 

・これまで続いてきた農業の後継者不足による農的環境の劣化に伴う生物減少など。

耕作放棄された田んぼが、近所でも年々増えてくるようになってきました。田んぼを住処とするトノサマガエルやホウネンエビなどの生き物が見られなくなってしまうのではと心配しています。また耕作放棄となった場所は、このところ、メガソーラー用地として業者さんに売り渡されてしまい環境が結果的に損なわれてしまうことに。

管理できない場所の林や樹木などは伐採されてしまいます。

農業を行っていた人が高齢化して出来なくなり、後を継ぐ家族もいない(この地から離れて暮らすなど)ため起こる出来事。

林業でも同様なことが起こっているのかな?

 

・公園緑地などの再開発に伴う樹木伐採。

オンライン署名のお知らせなどでこれらの出来事も各地で起こっているようです。

詳しいことは下の動画で話されているので是非ご覧下さい。

名古屋栄の久屋緑地公園もこの例で、

大高緑地もそうなのではないかな?あの動く恐竜はその後どうなったのでしょうか?

豊橋公園、アリーナ計画が実施されてしまうと駐車場回りやテニスコート、児童遊園や近接の場所の森がどうなってしまうのか、心配しています。

 

・自然の樹木に対する人々の見方の低下。

これは、近所で大木が伐られる憂き目が次々遭っていて、このことはある程度木々が当たり前に見られる東三河だから起こっている現象なのか、と思っていましたが、各地で過剰な伐採は起こっているようです。

通る人などの頭上にかかる枝のみを伐るなど本体そのものをなるべく活かすのでは無く、徹底的に伐ってしまうのには、近隣地からの落ち葉の苦情、種子が落ちて幼苗が芽生えてくるのを除去する手間を嫌がる傾向もあるからの様です。

樹木が有する、その手間以外の恩恵(日射しを遮る、気温調節、防風、安らぎや生物を育む役割など)を省みる事が無くなっているように思えます。これも下の動画で触れられています。

私もこの件に関しては特集記事などを書いていきたい。

近年保全の目的の里山維持のための間伐などの管理の意味合いとはこれは異なるケースになります。

瀬戸で稀少な樹木まで伐られたそうですから・・・。

 

・自然を楽しむ行動が却って絶滅の手助けになってしまうケース。

自然観察は、自然の生き物ののことを知り、その存在を後世に残すための目的もあるのですが、レジャー的な要素、消費的な要素の方が残念ながら強い傾向は否めない。

撮影のために植物の生息地に必要外の踏み込みをしてしまい、生息地を荒らしてしまったり、稀少な植物や鳥の生息情報をネットで安易に公表することで、盗掘、過剰な撮影による鳥の営巣放棄を招いてしまい、結果生息が危ぶまれてしまう危機があります。近年のSNSの発達、位置情報アプリの望まない悪影響によるケースも心配されますね。

私も慢心しないで常に意識していきたいところです。

 

・温暖化

温暖な地の生き物の侵出で、これまで生息していた寒冷地の生き物の生息が狭められたり・・・。

 

外来種問題

最近も新たな外来種の侵出が出て来る可能性はあるので注意が必要。

 

・ゴミ問題

プラゴミ問題など。

 

保全活動などを行ってきた人の高齢化と次の担い手不足。

豊橋自然歩道整備が正にそうであるのと、今生物調査に携わっている所で若い世代がいなくて続かなくなると、その生物の変化や危機的状況などが掴めず、消滅を加速させてしまい兼ねず、これも課題になっていますね。

 

従来からの課題もありますが、上から6件、そして一番下は最近になってよりクローズアップされてきた問題だとも言えそうです。

 

*以下のリンクは、東京、神宮外苑の樹が1000本もの伐採にさらされる計画に反対されている活動シンポジウムの中で、ロシェル・カップさんという方による、

「今何故、日本の樹木が脅かされている?」をテーマに、最近日本全国で急増する樹木伐採問題や、過剰な商業施設建設についてのお話しの動画です。

www.youtube.com30分少しの動画ですが、あっという間に見てしまった。

そして私の住む豊橋での起こりつつあることは、全国共通の問題だったんですね!

どこでも過剰な公園の再開発やスタジアム、アリーナ計画、民間業者が入ることで本来採算以外の面での価値が見いだされてきていた施設や自然が失われてしまうこと。

名古屋の久屋大通公園や京都の植物園のケースも出ていました。

動画の活動団体は、東京の神宮外苑の再開発に伴う樹木1000本の伐採を止めるための働きかけを行っています。パワーがあるのと、活動できる人が多いこと、そして市民の関心が高いことも健闘している理由でしょう。保守的なこの地域ではどうすればいい?

 

色々考えています。出来ることしか出来ないし・・・。どなたか、力になってくれれば、、、。

 

動画はもう一回見ます。

 

追記

コロナ禍はまだありますが、、、

コロナ後は環境とのあり方やこれまでの暮らし方が見直されて環境にも若干配慮したあり方になるのでは、的な見方もあったと思いますが、、

当初から私はそうはならず、むしろ逆のことが起こるのでは無いかと心配していました。

感染予防の点から見直しされていたプラスチック使用の増加はやむを得ない部分が出て、その後また見直されるかどうか疑問なのと、

経済を戻したいあまりに不要な開発事業などが更に出てくるのでは無いかと感じていました。

人は学ばないもの。

 

今日(6月20日)市の予算委員の様子をネット中継で見ました。また書くかも。市民意見よりも目先の利益(に実際なるかも疑わしいのに)に飛びついたのかな;これまでと変わらないじゃ無い(怒)。