ではここで、通い始めてから30年になる(こんな数字を書くことになるとは;)愛知県瀬戸市海上の森での春~初夏の花暦がどう変わっていったかについて書いてみたいと思います。
元にしたいのが、こちらのハンドブック。
(具体的な花期記載を当初載せることを考えていましたが、著作権に関わると良くないので大旨の記載に留めました。)
「海上の森の花虫樹 ハンドブック」ものみ山自然観察会・海上の森ネットワーク著
拳出版(1997年)
(著者の活動団体名は当時のもの。現在この名での活動はされていないものと思います。)
当時お世話になった場所です。そしてこのハンドブックは今でも頁を開いて読み返すことがあります。後書きに「8年間に渡り観察会」とあるので開始は1989年からになることに。私の参加は1991年秋スタート、翌1992年に本格的に参加となります。
*いがりまさしさん提供の写真もありますヨ!
当時月の中で平日含め複数開催していた!観察会、私は第4日曜日に参加していました。
現在参加している尾張自然観察会定例での観察会は第3土曜日。
その間に別の所での観察会に参加していた頃もあります。
最初の所が5年間、そして今がもう、、9年間になるのね!
あとは個人で出かけたりが色々、、です。
そして当時からの私のフィールドノートの記録も。
オオカメノキ:ハンドブックでの花期より半月ほど早くなっている。
*本来は寒い地域が主な分布の植物。奥三河では面の木峠や段戸裏谷、乳岩や愛知県民の森にも見られます。
当初のフィールドノートは今のように綿密には記録を取れていないのですが、1996年4月21日に咲いている記録がありました。ただ、1997年4月6日にはシデコブシと共に咲いている記録もあって、その頃には4月上旬からの花というイメージがあった気がします。
ブログ画像は2017年4月15日。第3土曜日観察会の頃のもの。この年以降この時期にオオカメノキが咲いているのを見たことが無く、大抵4月上旬で花が終わってしまう事が多いように感じます。
カスミザクラ:ハンドブックよりやや早まる。
*豊橋では北部に希にしか無いらしいです。
1994年4月24日のものみ山自然観察会参加時の記録として、ヤマザクラと共に咲いている記録があります。1996年4月28日の観察会記録にもヤマザクラ・カスミザクラの記録が・・・。ヤマザクラってそんな時期まで咲いていたの?と今になると疑問にさえ思えてしまいますが。
カスミザクラはヤマザクラの咲いた後に花のピークを迎えるとあります。
ブログ画像のものは2017年4月15日。
2021年は4月3日には既に咲きだしている様子がありましたし、今年2022年4月16日の尾張自然観察会定例参加ではどうにか咲き残っている樹が1,2本あったのみといった感じでした。
フジ:ハンドブックでの花期より半月~1か月早まる。
*1994年4月24日のものみ山自然観察会参加時には花が咲いている記載は無いですね。
1996年5月11日に調査のお手伝いに参加時の記録にフジの記録が出てきました。同年5月18日にも記載あり。今じゃこの時期咲いている様子は見られないですね。
ブログ画像は上の物と共に2018年4月21日の時のもの。
2022年も第3土曜日の4月16日に花が既に見られていました。以前はゴールデンウィークに咲き出すと言った感じでしたね。流石に6月には見たことが無い。あ、でも今年、後で書きますが5月28日に豊橋市嵩山で咲いているのを見ています。
タニウツギ:ハンドブックでの花期より半月~1か月ほど早まる。
*日本海側の地域が主な分布の植物。太平洋側はヤブウツギが多い。愛知県民の森では後者になる。
1995年5月28日、1996年5月18日~5月31日に花の記録があります(多分調査お手伝い参加時)。
ブログ画像は2017年5月20日のもの。
今年2022年5月21日の観察会時では既に花が終わってしまっていました。
ヤマボウシ:ハンドブックでの花期より半月ほど早まる。
*1995年5月28日、1996年6月9日、6月12日、1997年6月7日の記録があります。
ここのところは、5月には咲き出すイメージがあります。とはいっても、目立つのは本来花では無い「ほう」の部分で、実際の花は真ん中の集合花なので、正確な時期は??になってしまいそうですね。
ブログ画像は2018年5月19日。
ちなみにこちらが2022年5月21日のもの。
*ブログの画像は私が撮影した物で、ハンドブックの流用ではありません、念のため。
フィールドノート振り返ってみて・・・。
このほかにも「えっ、5月の頃でもまだウワミズザクラが咲いていたの?まだチゴユリ咲いていたの?」と今から見れば驚くような記録が見られました。
どうやら2017年、2018年辺りから変化が著しくなったのかなぁ?
やはり最初の観察会に参加していた頃に比べて、全般早くなってきてしまっているように思いますね。ハンドブック記載もですが、自分のフィールドの記録からもそれが伺えたのでした。
感想:結構大変だった;
そしてノートを見てみると当時の思い出が蘇ってくるのも分かりました。