もり~ゆ 野巡りの日々、第3章

身近な場所を始め、自然のことなどを書いていきます。

元の雑木林を伐採してまでサクラを植えて良いのか問題について。

*本日(1月11日、出来事の経緯など追記しました!)

何とも言いようのない光景を見てしまいました。

*この記事はまた追加を入れると思います。

行政担当と喧嘩をしたいわけではありません。が、看過するのも違うと思っています。あまりにも良く聞かされる「緑」に対するミスマッチが露呈した事象を見ることになってしまいました。

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元は後ろにあるような雑木林だったのです。

それらを皆伐して行われたのが・・・・・。

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申請者は現豊橋市長さんとなっています。

www.pref.aichi.jp

この事業の本来の目的をご覧下さい。

 

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どうも日本人はやたらとサクラを植えたがるらしいです。

園芸のサクラそのものを悪く言うつもりはありません。元からあるサクラでのお花見は良いと思いますし、長年大事にされてきた桜の大木はそれは風格を感じさせもします。

しかし、この状況はそれでいいのでしょうか?

ここには二つの問題があります。

一つには、最近自然生態系や自然林、多様な木々と生き物との繋がりなどの面が重視されてきているはずなのに、一般の人々の関心はそこにはなく、こうしたサクラなど花木をただ植栽することを歓迎する向きが大きいです。

環境のことを気にかける動きとの大きな乖離がそこにあります。

サクラを愛でるのは、既にそこにある場所か、または裸地など何もない場所に植栽をするのに留めてほしいと思います。対して、本来の自然生態系をこわしてまで過剰に植栽を進めるのは愚の骨頂だと思ってしまいます。日本が誇るものはサクラだけじゃない、他にも多く生きている自生の木々の数々もそうであるはずです。

見た目華やかなサクラ(主に園芸種でしょう)の花の季節は春だけの限定的な姿でしかありません。しかも単調な世界です。一方、多様な花、じっくり味わってその趣が分かる雑木林の各種の木々、そこに住む生き物たちの姿。未来の子ども達に残すのは後者のはずだと思いませんか?

 

二つ目は、この雑木林伐採をわざわざして行った植栽を「あいち森と緑づくり事業」として行ってしまったことです。本来の理念は、木々などが少ない都市などの緑化を行うためのもののはずです。「SDGs未来都市宣言」と曲がりなりにもなった豊橋市が、ゴール15「陸の豊かさも守ろう」を反故にしてしまった、結果的に生態系破壊となった事業を辻褄としての理由は通ったかも知れませんが、本来の理念とは実際には反した目的に「あいち緑と森づくり」を利用したことは、悪しき実例を作ってしまったことに他ならず、大変残念なことだと思っています。

 

残念ですが、豊橋に限らず、他の自治体でも規模の大小や程度に差はあれ、起こっている事のようです。

尤も顕著な事例に、最近愛知県で行われた「全国植樹祭」(場所は尾張旭市森林公園)があるという実情です。

romendensya.cocolog-nifty.com

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以下、追記です。

 

本日(1月11日)、担当部署の方に電話+メールをして、メール読んだ後お電話を頂くことができました。

今回の出来事になった経緯としては、

今回の桜植栽の場所は元から3大桜祭りの場の一つだと言うことで、対象地の山の中に広場がありそこに桜があるけれど周りの他の樹が大きくなって育たなくなってきたのでそこは山に戻し、対象地の縁の場所(それが駐車場)を桜広場にすることにしたそうです・・・。

(そこであれほどの伐採になってしまうとは:涙;)

これ以上は行わないとのこと。

 

それを聞いた上で、

この事業を「愛知森と緑税」を使っての「県民参加による緑づくり」で行ったことには強い違和感があるのと、同じように思った人も見える(Facebookで書いたところその意見があり)こと、

確かに周りには桜を植えていきたいという考えの人が多いことを感じているけれど、桜を植える行為が過剰になって元の場所の森などの自然生態系を損なうことはしないで欲しい、ということもしっかりと伝えました。

 

決して糾弾めいた口調ではなく、穏やかに、冷静に、しかし伝えたいことは伝えると言うように心がけました。

喧嘩をしたいわけでは無いですもの。

(ただ、やっぱり見てしまってしばらくは、怒りやがっかりがあったのは否めないです;)

 

担当の方は粛々と聴いてくださった感じ、かな。

電話口などできっと身構えられたと思います、済みません。

なんですが、今後同様な出来事が続かないで欲しいと願っています。

それには、こちらも出来ること(伝えること)をやはりやっていかないといけないのかな。