まだまだ続きそうな、私の中での賢治ワールド探求・・・。
宮沢賢治さんに関して書かれた本は、これまでにもいくつかあり、何人かは宮沢賢治を語るなら、と言う方がお見えになられています。
いくつかそんな本を買い、内何冊かはしっくりこなくて手放してしまったものもあったりしますが、読めずに残ってきたものもあります。
これはその中の一つ。買ったのが20代の社会人の頃、確か当時の藤が丘の白樺書房だったような気がします。
「年表 作家読本 宮沢賢治」山内修編著 河出書房新社 (1989年)
賢治さんの人となりについて、色んな人の取材とか、賢治さんの残した手記などから、年代別に記載してある書です。
時々、開いてはつまみ読みしていたのですが、結構、賢治さんも人の子なんだね、という箇所が幾つか。
そう、決して聖人ではなく。
独身を貫き、禁欲ではあった人でしたが、それを後悔するあたりも伺えます。
(春画、、も同僚の方と見てあれこれ論じていたともあります;まあ、それはね、、と。)
またじっくり読んでみよう。
これを読んだからといって賢治さんの良さが無くなるわけではないですよ~~。
その前に、
一度読んでいますが、もう一度読みたい、
宮沢賢治作品の舞台となった岩手=イーハトーヴの自然とはどんなところなのかを知るために。
「宮沢賢治 イーハトヴ自然館~生きもの・大地・気象・宇宙との対話」
ネイチャー・プロ編集室編 東京美術(2006年)
物語に出てきた植物や生きもの、風景、鉱石、気象現象や宇宙などが写真で紹介されています。
この本に携わった方々の内お一人が、岩手県西和賀町で自然観察をされている瀬川強さんで、当時瀬川さんを通じてこの本を買ったのでした。
賢治世界が良くわかるし、苦手な鉱物についても写真があるので、より物語の世界を深められそうです!
さて、これまで様々な方の賢治さんについての書を読んだりして、皆さんそれぞれに「賢治観」があったりするのですが、いちばん私が共感したのはこちらの方が書かれた本なのです。
(新装版)「宮沢賢治をめぐる冒険」 高木仁三朗著 七つ森書館(2011年)
以前に出されたものの新装版。
宮沢賢治さんの世界と水との世界について述べられています。
私は、、どちらかというと気圏を含めた世界との繋がりじゃないかな~、と思うのですが、でもそれぞれに感じることはそれぞれでもあるから・・・。
しかし全体の賢治観、自然との生き方、付き合い方、賢治作品と己の人生との向き合い方という点では一番私は共感を覚えてしまったのでした。
どこが、と言われるとここですぐには書けない;;のでこちらもまた再読しなければ。
高木仁三朗さんは原子力の専門だったのだけれど、原子力のあり方に疑問を感じて、科学者の立場で独自に活動を始めた方で、2000年に亡くなっています。
何となく、農学校の教師をしていたけれど、それでは本当に農家を救うことには成らないと気づいて教師を辞めて、農家の人のために羅須地人協会を立ち上げたり、肥料設計をするようになった賢治さんの人生に重なるものがあるようです。
賢治さんについてではなく、高木さんの専門についてのこの本も読んでいます。こちらも一読を。
(新装版)「食卓にあがった放射能」高木仁三朗 渡辺美紀子著 七つ森書館(2011年)
まだ未読の関連本もあったりするので、もしかしたら読んだら書くかもです。
印象に残っているのは、本ではなく、劇なんですが、名古屋市白鳥公園で簡易テント内で「劇団うりんこ」主催の「宮沢賢治大運動会」というのがあって観に行ったことがあります。若かりし頃でした。