もり~ゆ 野巡りの日々、第3章

身近な場所を始め、自然のことなどを書いていきます。

12月8日豊橋公園定例観察会

*この回で私の東三河自然観察会定例観察会担当は最終となりました。

12月8日の豊橋公園定例観察会の様子です。

*画像は下見の時のものも含みます。

担当最終日、お天気も上々で素晴らしい青空の下、観察会が始まりました。

この時のテーマは、

豊橋公園の過去、現在、そして未来へ」でした。

吉田城の頃~歩兵第十八連隊があった頃~そして平和な現在~アリーナ計画が今後どうなるのか分からない中、この公園で未来に残していきたいものは何だろう?

そんな事が伝えられたらと言う思いで決めたテーマは、ちょっとこれまでの観察会のおさらい的な要素ともなりました。

12月、温暖な豊橋も紅葉が見られる頃に。

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12月6日下見の時

市役所をバックに大きなナンキンハゼにも紅葉が。

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12月8日観察会当日

6日より少し落葉したかな??

美術館で集合、挨拶~まずは市役所側の入り口に向かい、歩兵第十八連隊の頃の名残の門を見て、次に市役所13階までエレベーターで上がり、豊橋公園の全景を眺めながら、アリーナのこと、テニスコート移転先予定の磐田運動公園とか、南アルプス、そして豊橋公園から近い場所の河畔林や金色島を眺めました。

エレベーターから降りて、シラカシのどんぐりを拾いつつ、今度はお堀跡へと斜面を下る・・・。今回は上がったり降りたりします;;

市役所が隣り合い、市街地の中心地にある公園ですが、いざ、お堀跡に降りれば、周りの木々に囲まれたそこはさながら森の様・・・。

落ち葉も降り積もり、倒木もあり、整備されていない自然の姿がそこにはあり、市街地中心部と言うことを忘れてしまいそうです。

そんな場所には、、

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キセルガイの仲間

朽ち木の陰に見られる生き物が住んでいます。

 

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イヌマキの手裏剣

毎回参加してくれた男の子がイヌマキで手裏剣を作っていて、案内役の会員Kさんがお手伝いして下さっていました。素敵な手裏剣のできあがり!

彼もなんだか背が伸びて少年らしくなったね!

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吉田城の石垣

 豊橋公園の歴史と言えば、この場所は欠かせない。お堀跡を進むと、吉田城の昔ながらの石垣が登場。上の隅櫓は後に再建したものです。

いわゆる、「野面積み」。セメントなどは使わず、石の組み合わせだけで組み立てた石垣のこと(だったかな?)。そう、沖縄の竹富島の民家の塀も同じ工法らしい。ただしこちらのは風は通さないだろうね・・・。

一旦豊川沿いに出ましたが、また石段上がり、石垣の岩に刻まれた昔の印を探しながら、再び公園内に。

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ホタルミミズなのか?

この時期出るミミズはその可能性がある、と会員のTさんでしたが、Mさん持参の暗幕で見ても光る様子は見られませんでした。

ここまで、過去(歴史)と、現在(今見られる自然)を交えて見ながら歩いていくと、今度は未来に渡っての課題の一つが・・・。
 

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メリケントキンソウ

そうです。観察会で度々取り上げたやっかいな棘付きの実を付ける外来種。去年の5月に除草剤を駆使して一旦綺麗に無くなったものの、残っていた種子から再び復活です。Tさんいわく、駆除には5年くらいかけないといけないだろうとのこと。

そんな未来への課題の外来種がはびこる場所から上へ目をやると・・・。

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ヒイラギの花満開!

葉っぱはギザギザが無くて丸いですが、それは老木となって葉っぱが棘が泣くなり丸みを帯びるようになったから。老齢木に見られる現象です。

甘い良い香りもして、花も見頃です!

 

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樹齢は100年くらい経っているのでは、とのこと。

毎回その年の最終月12月は、いつもこのヒイラギの樹の下がフィナーレとなります。年によってもう花の時期が終わってしまったり、花が少なかったりすることもあるのですが、今回は最高のタイミングでした!!

豊橋公園には他にも樹齢を重ねた大木が数多くあり、9本が市の巨木・名木に指定されています(内2本枯れるなどして今は無いです)。これこそがここの公園ならではの魅力です。

さて、まだ、フィナーレではないですよ!

三の丸会館近くを通り、コナラとアラカシのどんぐり比べ、、そして、、

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ムラサキシジミ

良いお天気なのと暖かいからでしょう、なんとムラサキシジミが暖かさに誘われて現れました!!日の当たる場所で翅を広げた姿は美しく、皆さんの目を釘付けに。デジカメに納める人も沢山。スミマセン、私も撮らせてもらいました。

普段は成虫で冬越しをします。

締めくくりにふさわしい登場でした。

美術館そばのハナキササゲ(市の巨木・名木に登録)そばで、この日の資料のビンゴのまとめに。

歴史、戦争遺跡(歩兵第十八連隊の記念碑や名残の施設)、巨木、文化、、そして

「未来に残したい物はなんですか?」

どうか歴史的な石垣や戦争遺跡、美術館などの文化施設も上手く活かしながらも、今ある豊橋公園内の自然をどうか未来にも伝えていって欲しい、そのための公園のあり方を考えて欲しいと締めくくって、7年間の担当終了の挨拶となったら・・・・・・・・。

 

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サプライズ!ありがとうございました!!

今回久しぶりに参加され、来年別の観察地の窓口担当となるAさんからサプライズのプレゼントが!!手製の籠と中にお菓子一杯、そしてこの日旗案内して下さったKさん手描きのメッセージカード付き(イラストが可愛くて素敵です!)でした。

本当に、ありがとうございました。籠は大事に使わせていただきます!

楽しく和やかに、そして今回伝えたいことも話すことが出来、悔いなく7年間の観察会の担当を締めくくることが出来ました。

いろいろなことを観察会の方から教えていただきました。

何よりここでは、当初から変わらず快く協力していただいた会の方々に、心より御礼申し上げます。

受付をして下さったSさん、観察会開催時にさりげなくサポートして下さった方々、下見に参加くださった方、旗案内していただいた方など・・・。

そして参加いただいた一般の皆さん、

7年間ありがとうございました!!

東三河自然観察会主催としての豊橋公園定例観察会は、来年も行うそうです。詳細は2月以降の観察会のHPをご参照下さい。新たな方々が案内の元、私の時とはまた違った形の観察会になると思います。 

https://www.higashimikawa-shizen.jp/

 

7年間、豊橋公園の自然について、色んな人が知ることになるきっかけとなって、造形パラダイスやイベントだけではない魅力や価値に気づいてもらえることに繋がったなら幸いです。この観察会や、それ以外の機会でも、今後も訪れる人がそのことについて考えていただけることを願っています。

 

豊橋公園、また、会えるね。